教育育成委員会

佐賀大学の授業を受けてみよう 第2回

2011年10月29日(土)開催

学習とは何か  ー「パブロフの犬」と「ベイトソンのイルカ」ー  文化教育学部 佐長 健司 先生

学習とは何か、G・ベイトソンの学習論には5段階があり、思考選択の仕方や発想の転換が必要である。講義は大学と同じ内容なので難しかったが、例えや図解表現での説明により、分り易かった。又、先生からの問いかけや受講者の積極的な発言もあり、集中した時間であった。

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科学捜査の科学  文化教育学部 石原 秀太 先生  

指紋検出法・音声鑑定法・DND鑑定法・電磁波による検出法・クロマトグラフィー法などの捜査方法を、科学的な原理についての説明と実験により、興味を持って聞くことができた。例えば、声紋を作るソフトの紹介や、黒く塗りつぶしたものに赤外線を当てて文字を浮き上がらせたりする実験もとても面白かった。受講者は生き生きと実験活動を行い、驚きや感動の声が上がっていた。最後は積極的に質問し、終了後も先生の周りに集まる生徒もいた。

 

大規模災害発生時における医療と看護について 医学部 新地 浩一 先生   医学部特別研究員 梅﨑 節子 先生 

 看護士として実際に宮城県の被災地で医療支援活動に従事された梅崎先生の体験談はとても分り易く、実際に身の回りで災害が起きた場合に、どのように動き、何が必要なのか、又、どう対処すべきなのかを学ぶことができた。東北のリアルな画像を見せてもらいながら「全てがウエルカムじゃない」という被災地の厳しい言葉が受講者の心に響いていた。  

グローバル化時代と教育の国際化 文化教育学部 田中 豊治 先生 

スリランカ・韓国・ベトナム・中国からの留学生と交流は良い刺激になった。佐賀大学の国際交流、留学生の受入れ体制について理解した。佐賀大学からの外国への留学が少ないのが残念であるとの意

見や、もっと留学生の方々と交流する機会が増えて欲しいし、こちらからも接触的に接して行くべきだと言う受講生もいた。高校卒業後に留学をしたいと考えるようになった生徒もいた。外国人から見た日本人は、『優しいが、心を開かない』『男子=優柔不断=はっきり言えない』『女性の方が強く見える』だそうだ。

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テレビゲームと社会参加ー四肢に障害を持つ人が市販テレビゲームを楽しむための工夫とその展開ー  高等教育開発センター 井手 將文 先生

 「スーパーマリオ」などのテレビゲームを手を使わずに、車いすに乗りながら、自分の体を使ってゲーム体験をした。車いすの方に教えてもらいながら、夢中で操作し、どんどんクリアして行く。「手が不自由だと、足が不自由だと○○はできない」と考えるのではなく「○○が出来るようになるにはどんな工夫をすれば良いのか」という発想をしていくことが大切であると学んだ。

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バイオテクノロジーで、新しい植物をつくる   農学部フィールドセンター 駒井 史訓 先生  

 交配技術やバイオテクノロジーによる園芸作物の開発についての道のりの話。「ゆり」の開発のたとえ話が興味深かった。又、今まで聞いたことのないバイオテクノロジーについても知ることができ、その可能性の大きさを感じた。植物の品種改良の研究の大変さも実感できた。今までに無い専門的な話で、とても勉強になった。

 

身近な海を調査するー有明海の環境問題との関係からー  低平地沿岸海域研究センター  速水 祐一 先生  藤井 直紀 先生 

新聞で取り上げられる、環境アセスメント・開門調査等と言うが、海の調査とはどんな機械を使って、どのように行うのかを資料を見ながら学んた後に、実際に使用される様々な機械に触れながら、使い方を教わった。有明海という海が、他の海と比べて豊かであり、生き物が過ごしやすい環境になるには、水温・塩分・DINなどが大切で、地球温暖化等から守るためには調査を継続していくことが大切であることを学んだ。

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本当に怖い?プランクトンの話   低平地沿岸海域研究センター 片野 俊也 先生  

プランクトンは、海の生態系を支える大切な役割を果たしている。この生態系のバランスが崩れると赤潮が発生する。プランクトンの怖さや大切さについてイラスト・表・具体例によって分りやすく説明を受けた。実物のプランクトンを見て、動きや形状の面白さを知った。

 

地球の大きさを測ってみよう   文化教育学部 角縁  進 先生 

自分の歩幅から地球の大きさを測定してみて、本当に正確な値が出ることに一同驚いていた。受講者の関心も強く、皆時間が経つのを忘れて聞き入っていた。講義終了後先生へ質問に行く受講者もいた程であった。

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ジェラルド=オヴ=ウェールズのふたつの国   文化教育学部 都築 彰 先生

ジェラルド・オヴ・ウェールズという人物に焦点を当て、その時代背景や民族問題等を中心に歴史を学んだ。90分間の講義中、先生のお話を聞くというものであったが、私語も無く最後まできちんとした授業風景が見られた。一人の人物を中心に深く学ぶことは普段は無いので、新鮮で面白く、歴史に興味が持てるようになったと感想にあった。

 

Macでアニメーションをつくってみよう!   文化教育学部 中村 隆敏 先生

Macを使い、初心者でも出来るアニメーションを作成した。分らないところは助手の先生に助けられ、先生のやさしい説明で受講者は夢中で作業をしたが、時間が足りず、受講者の感想にも時間がもっと欲しいという声ばかりだった。受講した生徒達は、貴重な体験ができて楽しい様子だった。後日、作成したアニメーションのDVDが受講者に届けられた。

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遺伝子組み換えについて知ろう   総合分析実験センター  永野 幸生 先生   川上 竜巳 先生

 

 「遺伝子組み換え」という難しい内容で、資料も専門用語が多かったが、先生の「百聞は一見に如かず」、「難しいことはさておき、実験を体験しましょう!」

と始まった実験は、普通の大学生も使ったことがない本格的な器具を使用して進んだ。受講者全員が実験に付いて行くために先生の言葉に集中し、釘付けになっていた。後日先生から実験結果の写真が届いた。難しいけど楽しい、もっと知りたい体験をした。

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自然素材で絵具を作ろう 文化教育学部 小木曽 誠 先生

 

今は簡単にチューブから出して使う絵具を、身近な材料で作ってみた。玉ねぎ・赤キャベツ・土で絵具が作れることの驚きや感動を味わうことが出来た。絵具の歴史や製法は奥深く、『絵具』に対しての興味が湧いた。またやってみたいとの感想が多かった。

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地震と津波による災害の話 低平地沿岸海域研究センター 末次 大輔 先生

前半は映像を使って地震と津波の仕組みから、災害への対策について分り易く説明があった。後半は4~5人のグループを作り、液状化のしくみの実験を行って理解を深めた。これからの取り組みとして、「防災」だけでは無く「減災」という考え方を導入することが大事であると学んだ。

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指揮者への道 文化教育学部 今井 治人 先生

 

大学で指揮を学ぶ人が最初にやることを体験した。叩き・しゃくい・平均運動という指揮棒や手の動かし方について説明を受け、受講者全員がピアノ曲の指揮を実際にやってみた。ただ棒を振るだけの

授業ではなく、最初は緊張した様子の受講者も徐々に熱心になり、質問もよく出ていた。今まで体験したことのない本格的な「指揮」を基本から学び、受講者一人一人が多くの収穫を持ち帰っていた。

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音楽の不思議  文化教育学部 山田 潤次 先生

音を楽しむと書く「音楽」は楽しいだけのものか?という先生の問いかけで始まった。音楽を、リズム・メロディー・ハーモニーに分解してみると、今までとは違った音楽の世界が広がる。西洋音楽がキリスト教に深く根ざしたものであること、バロックからロマン派へ発展を遂げるまでの様子などを、実際にピアノの演奏を聞きながら学んだ。小・中学生・保護者は皆真剣に音楽と向き合い、新しい発見をした。

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佐賀大学の授業を受けてみよう 第1回

2011年9月17日(土)開催

英語と日本語はどう違う?文化教育学部   田中 彰一 先生 

日本語と英語の発送の違いや、表現の違いが面白く、英語の良いところや、日本語の、言葉を省略して文脈に依存する表現の美しさが再認識できた。又、アニメ「魔女の宅急便」により、分かり易く比較説明され、自然な英語を学ぶことができた。 1.png

マンガに学ぶ心理学 ~努力型と天才型・それぞれの葛藤 文化教育学部 網谷 彩香 先生  

中学生なら誰もが感じたことのある兄弟姉妹や友達に対するねたみの気持ちやコンプレックスについて、天才型の主人公と努力型のライバルが登場する漫画を通して、心理学を学んだ。漫画により、難しいと思われる心理学を分かり易く理解することができた。心理学についての疑問やコンプレックス解消法について等、活発な質問や意見交換ができた。  

折紙~フリーハンドの幾何学 特別講師 川村 みゆき 先生 

 折紙から様々な図形を作ったり三等分したりする中で、正方形という図形の良さや美しさを感じ、折紙で数学(図形)の定理を証明しながら楽しく学んだ。フリーハンドの図形というものを満喫した講座であった。受講者は先生の分り易い説明で、熱心に手を動かしながら、頭をフル回転させていた。図形の楽しさに、あっという間に時間が過ぎた。  

放射線と生命   総合分析実験センター 寺東 宏明 先生 

放射線の基礎をふまえながら、放射能・放射性物質・放射線の違いの説明により、理解を深めることができた。また、実験により空気中にも放射線は存在し、私達の身の回りにも様々な放射線があることを改めて知った。医療をはじめ、色々な分野で放射線は利用されており、「怖いもの」ばかりではないのだということが分った。一方、放射線が生物に影響を与えることが事実であることも学んだ。  

医師になるため、 10代のうちに身につけてほしいこと 医学部 南里 悠介 先生

先生の専門分野、神経内科の仕事を解り易く伝えて、先生が実際にやってこられた、医師になるための体験談は大変興味のあるものだった。これから医師を目指す受講者にとっては大変参考になる話だった。もっと話を聞きたかったという声が多かった。自分の目標を見つけ、努力することの大切さと、医療にはチームワークが必要だということも分った。  

確率を考える ーさいころ投げを通してー文化教育学部 西 晃央 先生  

実際にサイコロを投げてデータを取り、実験値と理論値の比較をするという内容だった。始めは『確率はむずかしい』という思いの受講者も少しずつ講義の中で理解を深めることができ、終わる頃には「確率」が分るようになり、楽しくなったという声が多かった。充実した講義だった。 2.png

『音が面白くなる話=音が見える=』『映像の魅力』『写真が写した真実』医学部先端医学研究推進支援センター 立石 洋二郎 先生 

ベートーベンから音楽療法まで、映像やクイズを折り込まれた、様々な音楽や音を聞いた。今までの知っている「音」とは違う、未知の「音」の世界に触れることができ、興味のつきないものだった。あっという間に時間が過ぎてしまい、名残惜しくもあった。

 

医学への扉 ~最先端・次世代への薬物治療法~ 医学部 寺本 憲功 先生  

先生はオックスフォード大学の正装(タキシード+マント)で講義に入られたので、受講者も興味深く先生のお話に聞き入っていた。特に、「佐賀から世界へ」と、広い視野を持つことの大切さや、選ばれた責任を持ち自分の限界を超えるためにたゆまぬ努力をすることの重要性について語られたことは、受講者の心に強く響いたであろう。薬理学や最先端研究の話等も、中学生には良い刺激になった。

 

動きのコツを科学する ースポーツにおけるよい動きとは?ー文化教育学部 井上 伸一 先生 

受講者は部活ごとにグループに分かれ、スポーツにより、どの筋肉が働いているのかをディスカッションをし、意見交換しながら講座が進んだ。筋肉の動きと力の大きさについてや、高く飛べる速度・回転速度の変化等、やっているスポーツにより、鍛える筋肉を考えれば効率よく動かせることが分った。運動のコツとはどういうことかを知ることができき、実際に身体を動かしながら楽しく受講できた。

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日本は農業技術大国 ...ハイテク栽培技術で世界に平和と安全安心を 放送大学佐賀学習センター 小島 孝之 所長

 映像やグラフによる資料により、解りやすく日本の農業や農業技術についてを深く知ることが出来た。また、日本の農業技術に対して驚くことが多かった。エネルギーや水の問題など、身近な農業のあり方を通して、自分たちの食生活を見直すきっかけとなった。これからの生活に活かしたい。

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身近な「ベクレル」を測ってみよう   文化教育学部 大熊 秀晃 先生 

 事前にサンプル(身の回りの落ち葉や食品等)を先生に提出し、自然放射線の測定されたデータを元に講義が進められた。所々に難しい言葉があったが、放射線について一つ一つ丁寧に説明があった

ので分りやすかった。きっと何年後かに「このこと知っている!」と思える気がする、との感想も。

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佐賀大学の授業を受けてみよう

校長先生より   

 

今年度の「佐賀大学の授業を受けてみよう」(附属中学校育友会事業)は,9月,10月,11月の3回,合計38講義を開講しました。受講者は,生徒・保護者・本校職員を合わせて,延べ約1700人になるかと思います。
 
このような大学と附属中学校・保護者との連携が成立している意義の大きさを強調したいと思います。何よりも,次世代を担う中学生にとって,大学の専門分野における現実的な課題,あるいは学問的な問題を考えるきっかけとなりました。大きな学習体験となったことは確実です。このような本事業に込められた願いは,今年のスローガンである「一期一会・夢を見いだせ! Take a chance!」からも明らかです。
 
また,この事業が,保護者による自主的運営であることも重要です。附属中学校のあり方として,ひとつのモデルと言うことができると思います。そ のため,本事業は全国の附属学校園からも注目されています。
 
最後になりましたが,本事業を支えている本校育友会の役員,教育育成委員会の皆様に心から感謝申し上 げます。ありがとうございました。    

 

 

校長 田中彰一

 

教育育成委員会より  

 
教育育成委員会は、中学生が大学の本物の講義を受ける「佐賀大学の授業を受けてみよう」を、本年度も9   月、10月、11月の3回の合計38講座の開催に向け、企画・実行を行ってきました。受講人数も延べ約1,700人 (附小生・附中生・保護者・先生方)という多数の参加を頂きました。   
 
 
 
スローガンの「一期一会・夢を見出せ!Take a chance!」の如く、佐賀大学の先生方、そこで一緒に学んだ 受講生との一期一会により、一人一人の将来の夢への架け橋になったものと確信しております。定員により、 希望する講義が受けられなかった人もいらっしゃいますが、それでも受講後には「楽しかった」という声が あったり、講義に刺激を受け、将来の道を見出したという生徒もいました。そいういう声を聞きますと、役員一 同心より嬉しく思います。 
 
 
 
最後になりましたが、ご多忙の中、校長先生を始め、大学の先生方のご協力や、副校長先生・教頭先生・諸 先生方・協力委員の皆様のご支援により、無事に開催できましたこと、心よりお礼申し上げます。